にわオタレビューブログ

にわかなオタクがアニメ、ラノベ、エロゲーなどのレビューをつづります。まったく関係ないこともつづります。

ガールズ&パンツァー 劇場版 感想

ガールズ&パンツァー 劇場版

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あらすじ

エキシビジョンマッチを終えた大洗女子学園の面々。
学園に戻ると、大洗女子学園の閉鎖を告げられてしまう。
学園から追い出され、すっかりしょげてしまう少女たち。
そこへ、学園存続を懸けた試合が舞い込んでくる。

 

感想

アニメ版を観ていない身からしても、すばらしい映画でした。

 

重々しく進み、砲撃を放つ戦車たち。その都度、耳に突き刺さるのは腹にまで響く重低音。
動きと音に触れるだけでとても気持ちよく、映画館の席に尻を載せることの幸せさを噛みしめることができました。
かといって演出部分だけが優れた映画というわけではなく、中身もみっちりと詰まっています。

 

我が身を削りながら相手を打倒する少女たちのあり方はとても尊くて、
戦車でありながら、ロボットアニメでやってほしいことをこれでもかと見せつけられました。
正直、今作を観てしまった後にはどんなロボットアニメも霞んで見えてしまうことが確実で、
この先自分はロボットを楽しみたいとき何を観ればいいんだと、暗い未来に両手を大地につかざるを得ません。

 

戦車ものの熱さもさることながら、さらに驚くべきはキャラクターの扱い方。
ソーシャルゲームやアニメで多くの少女キャラを扱うことが多くなってきたコンテンツ業界の昨今、
今作でもそれらと同様に数多の少女たちが登場します。
一見そんなもの、どうしても記号的な薄っぺらいキャラクターになるしかないじゃないかと思ってしまうものの……
しかし、そうした数多のキャラ達一人一人にしっかりとした見せ場を作られている……!
それも、上記のフェティッシュ要素と上手く絡んでいて奇跡のような両立が実現されていました。
正に演出の妙。見事という他ありません。

 

さて。そんな名作でありながらも、ちょいちょい気になるところがあります。
割と小さくない部分のディティールがおざなりになっているのです。
そのノイズは勿体ないと思ったもののしかし、他の部分が良すぎたために鑑賞後はあまり気にならなくなってしまいました。
平均的にいい作品を作るより、少し粗雑さが残っても圧倒的にとがった部分を持った作品であったほうが胸を打つのだな、と実感させられます。

 

総括すると、ガルパンはいいぞ。