にわオタレビューブログ

にわかなオタクがアニメ、ラノベ、エロゲーなどのレビューをつづります。まったく関係ないこともつづります。

ARIA The AVVENIRE 感想

ARIA The AVVENIRE

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休日早速の金ドブ作品です。
映画としてとかそんなものは微塵も考えずに、ただファンムービーを観に行っただけなのに、ぶん殴られた気分です。こんなことあるんですね。


間にオープニングを二回も挟んで流れをせき止める糞構成。見せ場の躍動感と迫力あふれるはずのカットの陳腐な絵作り。日常描写なりのロジックを放り投げる「なんとなく」スタイルの末に出てきた灯里とは思えない志望動機……etc。
ひどいポイントをあげていけばきりがないわけですが、中でも特にまずいなと感じたところが一点あります。それはテーマの扱い方。
今作では『新しい出会いのすばらしさ』をテーマに新世代組なども交えた作りになっています。思わずワクワクしてしまういい着想です。
最終章で成長した灯里達が新しく出会った後輩たちと共に過ごし、その中でいくつもの『素敵』を見つけていく話であれば完璧じゃないですか。それが観たい。でも観れない。

 

無理やり原作回を見せたいのか、過去回想が頻繁に持ち出され、結局成長した灯里達や新世代組の子達の日常はほとんど描かれませんでした。
描かれているのも、文字通り出会っただけのシーンと、旧世代組が過去回想するためのシーンだけ。
過去の日々がいかに『素敵』なのかは回想でしつこく見せられなくても十分アニメで観てますし、今更蒸し返す必要ないでしょう。
色んな時間軸の回想を大量に、それも長くつなげるせいで観ている側としてはどこを観ていればいいのか、迷路に迷わされるような辛酸をこれでもかとなめさせられます。

 

それではあえて回想以外の、きちんと現代が描かれている部分はどうなのか。
ウンディーネ三世代勢ぞろいのシーンで回想する場面の彼女たち(やっぱり回想する)。ここもひどいですね。
この世界の女性はいつまでもにょきにょきと身長が伸び続けるんでしょうか。
後輩を迎え、灯里達がアリシアたちと同じ立場に来るくらいの歳月がたっているはずなのに、アリシアたちは成長した彼女たちよりもさらに身長が高い。
まるで灯里達の成長を寄せ付けない大樹のようです。一人前になって元の師匠と同じところに立った感慨もへったくれもありませんでした。

 

 

総括すると、ARIAという作品に恨みでも持った人か「あんなもん適当にそれっぽいこと言わせとけばいい」とか思っている人が作った産業廃棄物でした。
ただ、エンディングテーマだけはよかったのでCDは是非聞きましょう。