にわオタレビューブログ

にわかなオタクがアニメ、ラノベ、エロゲーなどのレビューをつづります。まったく関係ないこともつづります。

スクールオブロック 感想

スクールオブロック

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今週八回目の投稿。

 

ロックって格好いいですよね。
あたりまえのことをあたりまえだと認めたくない反骨精神を持って、普通なら抱え込んでしまう抑圧を音楽に乗せて解放するはみ出し者のための音楽。
叫びに似た歌声に、いかつい見た目は怖いくらい。でもそれが格好いい。
反社会的であろうとするには途方もないエネルギーが必要でしょう。だから必然的にロックをやる人々――ロッカーはどれだけ若くても肉体的に成長しきった高校生くらいです。
……いやいや、そんなことはありません。
宿題に縛られたくなんてない。キモイ先生はキモイと思う。
子供だって社会にいろいろと思うところはあります。ロックをする小学生。それこそが『スクールオブロック』。

 

 

真面目に生きる人であればあるほどにため込みも多いです。
小学生も例外ではありません。私立の小学校なんかにぶちこまれた日にはもうたまりません。
勉強勉強。来る日も勉強。中学校に入っても大学受験に向けて勉強でしょう。いつになったら終わるんだ。
人一倍エゴの強い親を持った子供たちのため込みは大人のそれにも劣りません。
作中で『いい子』として育てられたはずの子たちはロックを覚えてからというもの、いつしか椅子に座らず机の上に座って講義を聞くようになり、あいさつの仕方も『先生大物っすね』。
あんなにかわいらしかったのに……やべぇ、何このクソガキ。面白れぇ。

 

 

この作品では整合性やらの細かなところの扱いはかなりおおざっぱに済ませられてしまっています。
どんな問題も、ロックですべてが許される。細かいことなんていいんだよ!
いいのか? いいんです。
ロックってそういうものじゃないですか。
とはいえ、物事には限度というものもあります。なのに不思議と普通に面白い。

 

 

こんなにも強引なのになんで納得してしまうんでしょう。
原因は単純明快。主人公の存在です。
あんなにも『この人、ガチでこれが好きなんだ』と思わされるほどのキャラは見たことがありません。
めちゃくちゃうまいし、めちゃくちゃ楽しんでいる。
そのおかげで音楽の神話性に説得力があるんです。
実際に本物のロッカーを使っているからこそ演技ではない本物の『好き』がそこにはあって、この絶妙なバランスは成り立っているわけですね。

 

 

カットの切り方も絶妙です。
コンクールから事務所に場面が移り変わるシーン。
たったこれだけの切り替えで、主人公と子供たちがコンクール後にどうなったのかすべてが想像できてしまいます。
EDに演奏者の子供たちのソロ演奏を聞かせるための舞台としても機能していて、とっても自然。
うますぎて怖い!

 

総括

ロック怖い! というか興味ない。
そんなあなたでも大丈夫。自分もそうでした。
ロックに興味がなくても、ロックのパワーに引き込まれてしまいます。