YESマン 感想
YESマン
今週九回目の投稿。
人から何かを頼まれた時、受けようか断ろうか迷うことってよくありますよね。
その時間でもっとしたいことがあったり、それをすることで自分に不利益があるかもしれなかったり。
……もし、そんな迷いを抱くことがなくなったらどうでしょう。どんなにきつい頼まれごとでも、全部に『YES』と答えたら?
それをやったのが今作の主人公・カールです。
カールはあることをきっかけに、頼まれごとのすべてに『YES』と答えるようになります。
休日出勤を頼まれても、ホームレスからお金の催促をされても、さらには老婆から性的に誘惑されてもオールYES。
その様は小さな物語の攻略を重ねているかのよう。NOという選択肢を排除した生活がこんなにもスカッとするものだったとは驚きです。
選択肢というもの自体がチャンスそのものであることを痛感させられますね。
NOという選択をしてきたことで一体どれだけのチャンスを踏みにじってきたのか考えたくもありません。
迷うくらいなら積極的にYESと答えるべし!
それがこのお話の伝えたいことでした。
……が、当然のことながらYESばっかりになってもそれはそれで支障があります。
カールもそうです。カールの場合は女性関係に問題が生じていました。
何事も依存するほどにそればかりに染まってしまうのは毒。
だからほどほどにしましょうね、という中毒症状への警告的なメッセージまで含まれていたわけです。
まるで親のような教訓を二つも。うざい? いや、とんでもない。
親から聞けばうっとおしいようなプリミティブな言葉でも、映画としてみればそれはわかりやすいメッセージ以外の何物でもありません。
説教すらも魅力となっているんです。
総括
選択肢が目の前に現れたら?
『YES』と答えましょう。でも時々は『NO』と答えましょう。
わかりやすくスカッとできる作品で、とても面白かったです。