にわオタレビューブログ

にわかなオタクがアニメ、ラノベ、エロゲーなどのレビューをつづります。まったく関係ないこともつづります。

チャッピー 感想

チャッピー

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今週三つ目の記事です。

 

物語

今までのロボットはかっこいいものであったり、汚れても尊いものとして扱われてきました。
今作でメインとして扱われるロボットのチャッピーを見ていて対して抱く感情はヒーローのように格好いいというわけではなく、ディズニーのウォーリーのようにかわいいわけでもありません(起動直後はかわいかったです)。

 

卑屈であったり、わがままであったり、言っていることと行動が矛盾していたり。そうした従来のロボットたちが持つことのなかった『人間の汚い部分』をも含めている一人の人物として描かれています。
ブレードランナーでSFの世界観をきれいなものだけじゃないという発明をしたように、ロボットというもののあり方を神話から引きずりおろしたような感覚がありました。

 

 

この映画は、ロボットが人間として育児されるお話です。
チャッピーをまっとうな人間として育てたい開発者。犯罪行為で使い物にしたいギャング。
そうしたチャッピーを取り巻く人々が、チャッピーをそれぞれの思いで育てようとする様子はまるで我が子の進路について口論する夫婦のようです。
そうしたぶつかり合いの中で矛盾した考えを持つようになったチャッピーの姿はまさに人間そのものでした。
ギャングに歩き方などのレクチャーをされているシーンや、暴力はダメだといいながら敵を半殺しにしていくシーンでは思わずニヤリ。

 

 

作中で警察の役割の大部分をロボットが担っていたり、チャッピーがたった5日間で驚異的な成長を見せて開発者をも超越していく様子を見ていると、
ロボットという存在が人間にとってどういった影響を与えるのかという昔ながらのロボットと人間の関係についての命題を改めて考えさせられます。

 

総括

終わり方が、ハッピーエンドのように描かれているようでロボひろし的な悲劇を繰り返しているところだけ少し気になりました……が、そんなことがどうでもよくなるくらいに面白いです。
ウォーリーとは違ったロボットのヒューマンドラマを見せつけられます。