にわオタレビューブログ

にわかなオタクがアニメ、ラノベ、エロゲーなどのレビューをつづります。まったく関係ないこともつづります。

メイズ・ランナー 感想

メイズ・ランナー

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突然物騒な迷路に閉じ込められた男が、同じく閉じ込められている男たちと協力して命がけで迷路の脱出を目指すお話。

 

 

 

ちょっとだけ面白かったです。
迷路から脱出するために迷路の仕掛けによってたくさんの仲間たちが死んでいくことになります。
次は何が起こるのか? そのハラハラ感に、ついひきこまれて……しまうこともなかったり。
というのもこの作品、脱出ものでもあるのですが、怪物ものでもあり、さらにディストピアものでもあるんです。
いろんな要素を詰め込みすぎていてすべてが中途半端。
ちなみに前述した迷路の仕掛けというのは嘘で、迷路の中で主人公たちの命を刈り取る仕組みは一種類の怪物だけです。
物語が始まった時点で九割以上攻略済みの迷路の中、怪物から逃げ回るお話というわけなんですね。
その怪物から逃げ回るところが一番わくわくさせられました。というか、そこ以外あまり面白くなかったり。

 

タイトルとかポスターとかCMとか見ていれば脱出ものとしての面白さを出したいんだろうなぁと思うんですが、余計な要素入れすぎだと思います。
上記した怪物ものとしてのシーンもさることながら、時間としてお話の中で一番割合が多いのは閉じ込められた男たちが迷路の中で生き抜くために作った社会について――ディストピアエピソードなんです。
こういう部分をまるまる削って迷路で四苦八苦しているところにもっと焦点を当ててくれれば、化けそうな題材なだけもったいないと感じてしまいました。
終盤に迷路についての秘密が明かされてどうこう……という要素についても思うところがあります。
別にぶっとんでいていいものとは思うんですが、明かされる事実が迷路の説得力を消滅させた上にディストピアエピソードが本当にいらない子になってしまっているんですよ。
かといってまったく面白いわけでもない。
これがちょっとだけ面白かった、と結論付けた理由です。