PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~ 感想
PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~
あらすじ
生まれてすぐ孤児院に捨てられた少年ピーター。
ある日、空飛ぶ海賊船にさらわれてネバーランドで強制労働者にさせられてしまう。
とあるきっかけで、ネバーランドに母親がいることを知ったピーターは、母親を探すために強制労働施設から脱走するのであった。
感想
この作品の感想はとても簡単。普通です。
とにかく目を見張るポイントがない。
シンプルな冒険活劇を、何のひねりもなく今時のルックでやっただけ。
観ていて何度もあくびが出ました。アクション性の高い映画で一番あってはいけない観客の反応でしょう。
といっても今作に関しては、必ずひねる必要はありません。
なぜなら『ピーターパン』という本編にあたる物語が土台を支えているからです。
そう、『ピーターパン』本編を知っているからこそ、グッとくるようなポイントで彩っていれば何の問題もないような、とてもハードルの低い作品だったはずなんです。
なのに、今作ではピーターパン、ティンカーベル、フック船長といったキャラの名前だけ出ているようなもの。
フックの腕欠損描写。本編のピーターパンらしいクライマックスの乗り切り方。ピーターパンとフックの確執維持。
パッと思いつくだけでも、このあたりの要素がしっかりしていればピーターパンの前日譚としてかなり熱くなれたように思えます。
総括すると、老人が昔の絵本を懐かしみ、幼児が初めて観るために存在しているような作品でした。