にわオタレビューブログ

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青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(青春ブタ野郎シリーズ) 感想

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(青春ブタ野郎シリーズ)

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あらすじ

男子高校生・梓川咲太は図書館に来ていた。
そこにはなぜかバニーガールの姿。しかもそれは同じ学校の先輩にして人気タレントの桜島麻衣だった。
しかし周囲の人々は目立つはずの彼女を見ていない。彼女は自身の姿が咲太に見えていることに驚いた。
それはネットで噂されている不思議現象『思春期症候群』によるもので、咲太は過去『思春期症候群』に遭遇したことがあり、その存在が事実であることを知っている。
麻衣とお近づきになりたい咲太は、不思議現象の解決に乗り出すのであった。

 

 

感想

前作のペットな彼女が大好きでした。
どうペットな感じのヒロインなんだろうと一目で惹きつけてくるようなキャッチ―さもあり、青春物語としての甘酸っぱい葛藤をクリエイターという題材でしっかりと書き上げられていました。
しかし、今作はそのキャッチ―を失い完全に作家買いしたもの。
いまどき七不思議的な現象が題材だなんて今一魅かれません。あらすじを読んでいてバニーガールなんて出てくるものですから完全に色物か何かだと思いながら読み進めました。
するとどうでしょう。ほのかに感じるデジャブとさわやかな高揚感。ああ、これは化物語だ。
化物語から西尾維新的な要素を取り除いた感じ。


字面だけ見れば、それって面白いのかと思ってしまいそうなものですが、大丈夫です。
西尾維新ではないからこその本来あの題材で作る、キャラたちの葛藤をより引き出してくれている形になっています。
怪異のような不思議現象でヒロインたちが直接的に己の抱えている問題と向き合い、主人公の一押しで乗り越えていく。
そこから青春部分をググッと強くしたため、ヒロインとの距離感はより近い印象です。
なので普遍的な青春物語ともまた違う、これ以上ないくらいダイレクトに青春恋愛が体験できる作品となっていました。