にわオタレビューブログ

にわかなオタクがアニメ、ラノベ、エロゲーなどのレビューをつづります。まったく関係ないこともつづります。

ジュラシック・ワールド 感想

ジュラシック・ワールド

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あらすじ

ジュラシック・パークでの事件から二十二年。ジュラシック・ワールドは実現した。
パークの運営責任者・クレアは二人の甥を招くが、構う暇がないほどに忙しく働いていた。
ある時、遺伝子操作によって生み出されたハイブリット恐竜のインドミナス・レックス(直訳:最強の恐竜)が人間を騙して脱走してしまう。
クレアの甥がいるエリアへと突き進んでいくインドミナス。クレアは真っ青になって二人を助けるために、管理棟を飛び出していったのだった。

 

 

感想

世界中で評判がいいことにも頷けます。
今作の主役となる恐竜であるインドミナス・レックス。
彼はTレックスをも上回る大きさを持ち、近代兵器でも死なない丈夫さを備え、人をもだましとおせる知能を持っています。その上カメレオンも真っ青な義体能力や、カエルが持つという赤外線カメラを騙す力も持っているとかなんとか。
作中でも、その位置づけは恐竜というよりモンスター。
恐竜とは違った理不尽さが多々もたらされる今作は、今までのような恐竜映画というよりSFモンスター映画です。


ちょっとこれどうすんの状態にまで陥ったクライマックスに、あの恐竜とあの恐竜によるタッグがモンスターへと立ち向かっていく構図は1から観てきた人であればかなりグッと来ました。
さらに、そうやってジュラシック・パークの世界に現れたモンスターという異物を取り除き、最後ジュラシックパークの代表的な恐竜が轟きをあげることで「ここは恐竜の世界なんだ」ということを実感させられた瞬間、高らかになる音楽と共に夢のような心地に包まれてしまいます。
ファンムービーとしてとてもよかったです。

 

 

が、ジュラシック・パークへの愛が深いほど、映画が好きな人ほど、不評を買いそうな作りになっていました。
というか正直自分もそっちの不満の方が強いです。
今までのシリーズで大切にされていた『恐竜への恐ろしさと、それでも捨てきれないロマン』のバランスが微塵も感じられないんです。
恐怖の対象としての役割を人造モンスターに押し付け、ナウシカのようなおっさんが恐竜と心を通わせたときには唖然としてしまった。


今までシリーズを支え続けてきてくれたあの二匹が並ぶ姿には確かにグッときたものの、あんなに人にやさしい恐竜は、今回排除されるべき対象として描かれたモンスター同様に恐竜とは違う何かだと思います。
ジュラシック・パークとしてどうなんだろうと首をひねるような作品でした。
でもやっぱり曲がすっごいいいんですよねぇ……。