にわオタレビューブログ

にわかなオタクがアニメ、ラノベ、エロゲーなどのレビューをつづります。まったく関係ないこともつづります。

殿、利息でござる! 感想

殿、利息でござる!

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漫画原作などを除いて、久しぶりの邦画となります。
良くは無かったけど、悪いって程でも無かったという、それなりな作品でした。

 

お金を集めるまでの苦労、そしてお上に借金を認めさせるまでの苦労を描いた今作。
前半部分はこの作中に登場する村社会なりの金の貸し借り騒動を目新しい視点で観ることができて、素直に楽しめました。
利息で楽が出来るんじゃ無いか、という発想を主人公が後に引けなくなるくらい周りで勝手にどんどん盛り上がっていってしまう流れのギャグなんかも、今作にとてもマッチしており、ニヤつかせて貰いもしました。

 

そういった駆け出しの部分は本当に良かった。
それだけに後半があまりにも惜しいです。
実話をベースにしているがゆえにと言われればそれまでですが、
後半で語られるお上に借金を認めさせる問題の解決があまりにも偶然すぎるのです。
確かに、かのおじいさんが銭を貯めていたという伏線はあるにしても、そこと主人公達の苦労が離れすぎているために真実がどうあれ物語として納得ができない!

 

何より、そうして偶然見つけた後付けの理由で解決に至ることに対して、主人公達自身もまるで最初から自分たちも彼の意思を引き継いで行動してきたんですよ然とした顔をしており、なおかつそれを正当化する流れがやはり納得をさせてくれません。

 

自己犠牲や因縁という劇薬的要素を加える事にはいいとは思うのですが、劇薬であるだけに扱い方を誤ればこうも臭くなるのかと改めて実感しました。