にわオタレビューブログ

にわかなオタクがアニメ、ラノベ、エロゲーなどのレビューをつづります。まったく関係ないこともつづります。

甲鉄城のカバネリ 感想

甲鉄城のカバネリ

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四話放映現時点での総合的な感想となります。

 

今更自分などがどうこう言うまでも無く、大変素晴らしい作品ですよね。
一話一話を観る度に来週の放映日が楽しみになって仕方ない。これぞ正しいアニメのあり方と言えるでしょう。
最近のアニメでは中々体験することの出来なかった類いの感情です。
しかし、はて。
この感じ……どこかで実感したことがあったような気がする。

 

それもそのはず。
脚本家はかのコードギアスを担当された大河内一楼さんというではありませんか。なるほど、それならこのエンターテインメント力にも納得です。

 

さて。ここからは内容について触れていきたいと思います。

 

人間が捕食される側として描かれている本作。
進撃の巨人でもそうでしたが、アニメや漫画でそれを描くことは嫌悪感を抱かせられると共に、怖い物見たさでどうしても惹きつけられてしまうキャッチーさが伴っています。
バイオハザード同様に、粘膜的な接触で自らも捕食する側へと行ってしまうという要素によって、カバネなる存在と接触することは人々にとって忌避の対象となってしまうという設定が、仮面ライダー的な設定との相乗効果をもたらし、ほどよくストーリー展開を転がしていく様が本当に見事だと思わされました。

 

いつの時代も鑑賞者の心を揺らすのは、キャラ達が極限状態に見せる強さの輝き。
近年の作品は圧倒的強者の視点で語るものであったり、コミカルに誤魔化して語るものであったり、そうした極限状態の魅力を体験できる作品の乏しさに頭を抱えるものがあります。

 

そうした点についても、今作は見事に魅せてくれました。
主人公である生駒が大変な熱血漢なのです。
秀逸なのはそのバランス。熱血がすぎればただのうざいキャラ。
ところが彼は無名による突っ込みや、たくみとの絡みによって愛すべきバカという絶妙なラインがキープ出来ている。
その上でピンチな状況下で彼が持ち前の熱血っぷりで敵を圧倒する姿にはひたすらに感嘆の言葉ばかりが浮かびました。

 

などなど、内容の素晴らしさもさることながら。
そのルックにだって目を見張るものがあります。

 

さすが進撃の巨人を担当した監督が監修しているだけあって、戦闘シーンは動く動く。
壁をも蹴り上げて立体的な戦闘を繰り広げる様はまさに圧巻。
オープニングでの大きくカメラを周りこませながらの立ち回りにも驚きましたが、そのレベルを本編でも叶えてしまっているところが素晴らしいです。
主題歌も印象的で、一体何度オープニングを見直したことか。

 

アニメの時代が帰ってきたという喜びもありますが、たったワンクールで終わってしまうことが、あと八話で終わってしまうことが悲劇としか言いようがありません。
こうしたアニメがもっとたくさん生まれて欲しいと思うのは当然ですが、残念ながら物語性の強いコンテンツというのはキャラクター性の強いコンテンツよりも儲けることがしづらいというのもまた事実。
いいものを作ったら報われる世の中であって欲しいと願う今日この頃でございます。