にわオタレビューブログ

にわかなオタクがアニメ、ラノベ、エロゲーなどのレビューをつづります。まったく関係ないこともつづります。

監獄学園 感想

監獄学園

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あらすじ

藤野清志が入学した高校は元女子高。男が五人しかおらず、天国のような状況にとても喜んだ。
しかし、誰一人中々女子とお近づきになることができない。
そんな最中、清志は偶然一人のクラスメイト・栗原千代とデートの約束を取り付けることに成功した。
舞い上がる清志。その末に男仲間たちと共に女子風呂への覗きをして、男子全員退学を目的とする『裏生徒会』の手によって学内の監獄に投獄されてしまう。
清志は、来るべき千代とのデートのために脱獄を決めるのであった。

 

 

 

感想

アニメをきっかけに原作を現時点の最新巻・十七巻まで読了。
毎巻が半端ない訴求力で、途中にウェイトを差し込ませてくれる余地を与えてはくれません。
時間をかけることなくすらすらと読めます。

 

たくさんの女の子たちに囲まれた学校生活とか天国じゃん! →むしろ逆でした……ということを極端にデフォルメした感じの反体制物語です。
それを体制側の用意する数々の刺客によって起こされる恐怖で彩るのではなく、男たちがあがくことで必然的に見せてくる変態性で攻めて来るところが魅力的。
変態性をただキャラクターたちの説明のつかない行動になんとなく正当性っぽいものを持たせるためのギャグという扱いしで終わらせていません。
本気で気持ち悪がられるというか、読んでいる側としてもその気持ち悪さが本気で気持ち悪く思えるんです。
そういう変態性を迫害されるべきものだというスタンスを崩すことなく、変態行動に走った男たちはことごとく白い目で見られていく。だからこそ、男たちが必死に次の、愚と言えるほどの大胆不敵な策を弄することにとても共感させられてしまいます。
その策というのが、ことごとく斜め上。めちゃくちゃ下品でありながら、コードギアスで感じていたのと同様の驚きを得ることができてしまうものだったりします。
なので次はどうなる、次はどうなる、と先の展開が気になるという現象が常に付きまとう作りになっていました。

 

また、男たちの変態行動に対しての女の子のレスポンスにも着目したいところです。
特に花というキャラ。いまどきのチャラい女子高生的な容姿をしてながら、男をも圧倒する武力と、性への不慣れなどなどギャップの塊のような少女です。
性への反発。潜在していたそれらへの好奇心。そしてゆっくりで、しかし確実に発露していく姿。
一生懸命に矛盾だらけな言い訳で、変態行為を主人公に求める姿がもう……かわいすぎます。
他の女の子キャラたち含めて、こうした女の子の心情の変化がどう展開を転がしていくのか、という点にもまた惹きつけられるというわけです。
というか、反体制側の男たちの斜め上な変態的あがきは女の子たちを魅力的に見せるために用意されていたんですね。

 

いろんな高飛車系女の子を、斜め上の変態行為で動揺させることを楽しめる作品でした。